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27.01.2018

《エストニアとの出会い》

一人の若き日本人がITを学びにエストニアへ行った時、彼はエストニアの歴史と独立のために発展してきた姿に心を打たれました。ここでは、そのようなエストニアのストーリーと、私たちが日本とエストニアを繋げる理由(わけ)をご紹介します。

Next innovationのはじまり

エストニアという国

エストニアは国としての歴史のほとんどを、ドイツ、スウェーデン、デンマーク、旧ソ連(ロシア帝国)といった近隣諸国に支配され続け、最後に独立したのは1991年です。そして現在では世界で最も先進的なIT国家と言われています。

独立してからのわずか約30年で、IT国家としての強固な基盤をエストニアほど築けた国は他にはないでしょう。国力も資源もなく、独立後の5年間で人口は約10%減少しました。それでも現在では、世界トップレベルの学力やヨーロッパで最も進んだデジタルヘルスの仕組みがあります。

ブロックチェーンという言葉が生まれる前から国家レベルで同じ技術の試験運用を開始していました。2007年には、国家規模ではほとんど世界初であるロシアからのハッキングを受けました。その後エストニアは国としてのセキュリティ体制の重要性を世界に発信し、以降NATOのサイバーセキュリティ本部がエストニアに置かれるようになりました。

そのような中で、エストニアは人間中心の社会設計を大切にしています。テクノロジーの役割は、『人間がする必要がないことを代替することで、人間がより価値のあることにフォーカスできる状態になることだ』と、エストニア人は言います。更にこの国の良いところは、空気が綺麗で自然が豊かなところだ、と言います。

繋がりの先の可能性

ITでこれだけの進歩を遂げながら、それらが生活や自然の豊かさにとってかわる取って代わることはないと言うのです。変わり続けるものと変わってはいけないもののバランス、このエストニアの二面性こそ、Next innovationが日本とエストニアを繋げる最も大きな動機となっています。

歴史、文化、国の規模、あらゆる面で正反対の両国ですが、日本人とエストニア人はどこか似ているところをお互いに感じます。シャイだけどフレンドリーなエストニア人、小さくても自然豊かで空気の澄んだ大地、そして常に新しいアイディアを探求し挑戦する国民性は、日本人にとって学べることだらけです。このふたつのドットを繋ぐことで次のイノベーションが起こることを、本気で信じています。