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18.06.2019

今年も熱狂の渦に巻き込まれたLatitude59

毎年2500人以上の訪問者が訪れるIT国家エストニアのLatitude59に潜入し、スタートアップ大国のトレンドを取材しました。

エストニアは、世界初e-Residencyプログラムを提供しているデジタルID国家。
首都タリンで行われたバルト三国最大級のスタートアップイベント「 Latitude59」は、開会時の挨拶としてエストニア大統領が登壇するほど大きなイベントです。

このLatitude59というイベント名は、エストニアの緯度である北緯59度を意味しています。
今回我々Next innovation一同は、記事執筆の依頼を受け、記者としてイベントに参加させていただきました。

内容はデモエリアのヒアリング調査、各企業のプレゼンの内容把握のレポートやインタビュー等が挙げられます。

5月16、17日の2日間に渡り、200人以上の投資家、スタートアップ企業が150社以上参加し、来場者は2500人以上が記録されました。

今年のテーマは、「技術、教育、人類、民族、政府、生活環境等の未来について」を掲げており、国内問わず、様々な国のスタートアップ企業が参加しました。

分野は、AIやクラウドファンディング、顔認証プラットフォーム、ブロックチェーンと多岐に渡る分野が会場内で見ることができました。

サイドイベントでは、投資家、起業家による、IT国家やネットワーキング、エストニア人のサウナの入り方と様々な分野についてプレゼンテーションが行われました。

Nap pitching competitionは、エストニアおよび、その周辺国との関わりがある企業がエントリーすることが可能な資金調達のコンペテションです。優勝者には、最大€250,000相当の投資、エストニア国内外の企業の露出度が増加することが期待される他、エンジェル投資家による資金調達プログラムEstBAN( Estonian Business Angels Network ) で融資が受けられるなどの褒賞が与えられました。

6年間の投資先の分野としてICT関連が30%〜40%を占めており、投資先はエストニアが
半分以上占めていますが、ヨーロッパ内外の企業にも出資しています。ここ6年間で、投資家により年間平均€710万の投資が行われてきました。

最終日には、最も注目のイベント、ピッチコンテストが行われました。

今後成長の見込みがあるスタートアップ企業10社の代表者がメインステージに登壇されました。
本気で世界を変えたいと思っている起業家によるプレゼンテーションで会場は熱気で溢れかえりました。

今回優勝した企業はAIを用いた顔認証サービスおよび情報プラットフォームを提供している「identix.one」です。

主なサービスとして、企業向けのリアルタイムクラウドベースの顔認識プラットフォームで、従来の顔認証サービスよりも高性能な認証サービスを提供しています。

優勝者には、€10,000の贈呈、および会計士事務所Hedman Partnersによる法律相談、2週間のシリコンバレーへのスタートアップ大使館旅行、エストニアのApple正規代理店Valge klaarからのグッズの提供がされました。

最後には、スカイダイビングを用いたプレゼンテーションを映像で流す、Stunt Pitching Competition by superangelが行われました。

褒賞として、Base Campというハッカソンの参加権がもらえるというものです。

起業家から起業家に投資する新しい方法を用いており、投資額としては一社は約 €5万〜€25、場合によっては最大€200万の投資を追加することができるとのことです。スカイダイビングを用いる斬新なプレゼンテーションは観客は大盛りに包まれました。

今年で第11回目を迎えたLatitude59。

来年は第12回目を迎え、5月28、29日に開催される予定です。

我々は今回のプロジェクトで、様々な出会いがあり、経験をさせていただくことができました。

感謝を忘れずに、我々は出会った方々との繋がりを今後も大事にしていきます。